ご挨拶

 2024年度精密工学会春季大会学術講演会が、10年ぶりに東京大学本郷キャンパスで開催されます。皆様のご参加、ご発表を心よりお待ちしております。今大会も、2023年春季大会や2023年秋季大会のように、オンサイト開催を主体とすることを想定しています。リアルタイム、face-to-faceの議論や対話がもたらす深い理解や新しい視点の発見を期待します。この大会におきましても、通常の口頭発表や学生会員卒業研究発表講演会、新技術講演会といった多岐にわたるセッションを実施予定です。

 そして、精密工学会が設立から90周年を迎えるこの年、その長い歴史と成果を振り返るとともに、今後のビジョンを共有するための特別な催しを企画しています。
 まず、大学・高専・公設試・専門委員会の研究活動や成果を一堂に展示するポスターパネル展示を予定しております。この展示は、皆様のこれまでの研究や活動を舞台にした成果を、他の参加者と共有し、新たな交流や連携の機会を生むための場として設けられています。さらに、先端技術パネルおよび機器展示会においては、各企業や研究機関からの最新の技術や製品の紹介が予定されております。パネルやディスプレイを用いた技術紹介が行われることで、最新の技術や製品についての情報共有が期待されます。大会3日目である3/14(木)には、企業技術紹介セッションおよび学生と企業との懇談会が開催されます。これにより、技術者や研究者と学生の間での意義深い交流が促進されることと存じます。また、カタログ展示も行われ、各企業の技術や製品の情報が広く共有される予定です。
 3/13(水)には、ノーベル物理学賞受賞者である東京大学卓越教授の梶田隆章先生の特別講演を予定しています。先生の深い洞察と豊富な経験に基づくお話、また精密工学との関連についてのお話は、参加者にとって非常に有意義なものとなるでしょう。同日では、その後、記念式典を開催し、学会の成果と貢献を祝賀する予定です。さらに90周年記念パーティ(懇親会)を開催予定です。

 これらのイベントを通じて、精密工学の未来を共に築いていくための知識や技術、そして人的ネットワークの構築が期待されます。
 本大会が、新しい知見の獲得や人的ネットワークの拡大、そして精密工学分野における新たな一歩のきっかけとなることを願っております。今年は90周年であると共に、100周年に向けた第一歩になる年でもありますので、本大会が、精密工学の輝かしい将来に向けた今後の議論の場となることを祈念いたします。皆様のご参加を、実行委員会一同心よりお待ち申し上げます。

2024年度春季大会実行委員会 委員長  太田 順